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義足のカバーはお手製です。

義肢製造担当の平安です。

今回は義足のカバーについてなんです。他にもカバーや外装の内容でアップしてますのでそちらもご覧になってみてください。

よく、ユーザーさんに言葉で説明しても上手く伝わらなくてピンと来てないみたいなので写真を基に説明したいと思います。

まずはこんな感じで...
IMG_0201ある程度、形が出来上がっている物が各メーカーであります。これを各製作所さんの担当がせっせと削ってそれぞれのユーザーさんの足に合わせて作っています。今回は男性です。

 

 

 

 

下の写真を見てもらえばわかると思うんですけど、ソケットが入る大きさに穴を掘り込みます。

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掘り込んだら義足とドッキング!
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見るからに太い足ですよね?ここから本格的な作業になります。
そう!削って足の周径に合わせて形を整えるんです!これが難しいのなんの!

 

 

IMG_0208余談として
砂田義肢の作業着です→
背中に「義肢屋」と書いてるのが特徴です。色はネイビーにグレイにワインレッドが支給されています。

 

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話を戻して...

カバーを

削って

削って

削って

最終的にこうなります。

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IMG_0216画像が小さくなっちゃいましたが、写真をクリックするともう少し大きい画像が見れます。こんな感じで義足のカバーは作られていて、各製作所さんの職人さんが丹精こめて作りあげています。
やはり失ってしまった足の替わりになりますので同じような形にしなければなりません。なので作り手は、頭の中に足のラインをイメージしながら作っているんです。

上司に常々言われているのは、「エスカレーターに乗った時に目の前に女性が立っていたら、その人の足のラインを見なさい」と...
間違っても変な目で見ているわけでもなく、変態でもないですよ(-_-;)
義足のカバーを作るうえで女性の足のラインが重要なんです。なぜかというと、女性ユーザーさんが一番気にしていることが義足と知られたくないという事なんです。男性は筋肉質な感じで女性は靱(しなやか)な感じで作ります。勿論、本人の足に合わせて作りますよ。「義足も適合が良くても外観が悪ければ台無しだよね」って上司の師匠が言っていたみたいです。
日本はまだまだ、義足という事を隠してしまう世の中ですが、いつか、見せる義足で世の中を魅了できたらなって思います。東京の方ではすでに見せる義足のイベントがあったみたいですし...なので今、自分の義足をそんな感じで改良中です。すでに見せるつもりで街中を短パンで歩いているので、もしかしたらどこかで見ているかもしれませんよ(笑)これは次回にでもアップしますね。

最後に専用のストッキングを履かせて完成です。
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ようは自分次第!

義肢製造担当の平安です。

今回は担当したユーザーさんの一例を紹介します。
まずは、写真を見てくれればわかると思いますが………

S・Iさん

そうなんです、両下肢切断をされたS・Iさん(男性)で年齢は71歳です。左足は7年前に膝下から切断をして、義足を作りました。右足は今年初めごろに膝上から切断をして8月頃から病院にて訓練用大腿義足を作りました。

それで、どうしても紹介したかった理由は、『人はモチベーションでココまで出来るんだ!』って事を改めて教えられました。
S・Iさんが右足を切断したと病院スタッフから聞いたときは、年齢や体力的なことや両足切断となると「車椅子やベットの移乗くらいができればいいくらいかなぁ」ってくらいしか考えていなかったんですけど、S・Iさんは当初から落ち込んでいるどころか、モチベーションが高く、『家に帰っても、なるべく誰の手も借りないようにする』って公言していました。

義足製作をスタートさせた時はパーツの選定で色々とあって前に進まないことがあり、少し落ち込み出したんですが、吸着式の義足に変更して自分で義足を装着できるようになってからは、また、モチベーションがあがり、リハビリを頑張っていました。
僕も1週間サイクルで病院へ行き、その都度、適合チェックやアライメントチェックとしていましたが、それ以前にS・Iさんが上達して行っているのがわかるくらいに回復していました。

初めは、自分で義足を装着するところから始まって、1週後には平行棒で自分で立てるようになっていて、そのまた1週後には平行棒内を歩いていて、そのまた1週後にはトイレ動作をやっていて、そのまた1週後には4点歩行器で5m〜10mも歩けていて………本当に、上達の凄さに僕自身が楽しくなっていました(笑)

S・Iさん立位

S・Iさん歩行

こうやって見ると義足ってわからないですよね😁

今まで、いろんなユーザーさんを見てきましたが、その中でNo.1って言っていいくらいの日常生活へ向けての回復が早かったし、上達しました。今月中には自宅を住宅改修して退院する予定だそうです。奥さんも『私たち家族が気持ち的に助かっているのは、本人が一番落ち込んでいない事。家族が一番心配しているのに、本人がこんなに明るかったら自然とコッチも楽になるさ〜ね〜(笑)』って言ってました。

どうしても、『足を切断する』はたまた『手足が麻痺になってしまった』ということはショックが大きいと思いますが、そんな方々の生活をサポートする為に我々義肢屋がいます。義足だけではなく、装具もありますし車椅子だってあります。ただご理解いただきたいのは、我々が提供できるのは切断によって失ってしまった、麻痺によって機能を失ってしまった手足の機能をサポートする物であって、それを使ってどうするかは、やはり使い手である一人一人のユーザーさんになります。
義足もそうで、高機能な物であっても義足が立たせてくれるわけでもないですし、歩かせてくれるわけでもないです。なので、訓練用義足を作り、始めて装着するときに僕はユーザーさんにいつも『義足が傾く方向に歩かされるのではなく、自分で義足をコントロールしてください』とお伝えしています。それに加えて「義足になったから、もうこれはできないや」も、やりもしない前から言わないこと!冒頭でも紹介したように、年齢とか両足切断したからとかは関係ないんです。用はやるかやらないか。今年の砂田義肢の目標は『行動』です。皆さんも、口で「できない」を言う前に行動してみませんか?

 

運動会前に両大腿義足のフォームカバー

義肢製造担当の平安です。

今回は両大腿義足のフォームカバーです。運動会参加に向けて前々日の金曜日に預かって、土曜日納品、日曜日運動会本番!

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前回のブログにも掲載していたのになるんですけど、これがいちおうフォームカバー装着前です。

 

 

 

 

そんでこれがフォームカバーを付けた状態
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両足なので参考となる足が無いのであくまでも本人の体型と年齢からの推測で形を作りました。両足ほど大変な作業はないですね(汗)だって、左右対称にしなければならないですし、もうあくまでイメージでどこまでできるか……。これで約4時間くらいかかりましたかね?たぶん。

K君、装着!!
K君とお母さんに喜んで頂きました。なんせ今まで外装を付けた事が無かったので、今回が初お披露目もたいなかんじですかね。でも、本当に喜んでもらって良かった〜!

IMG_0160まだまだ技量不足の部分もありますが、それもこれも僕にとってはTさんのおかげですね。9年くらい前に1週間と短い期間ではありましたが、松本義肢製作所でフォームカバーのなんたるかを教えて頂きました。本当にぼくなんて未だに足下にも及ばないくらいすごい技術を持った方です。また機会があれば教えて頂きたいです。

 
そんで本日、運動会本番!天気も運動会日和でした。

周りも拍手喝采でゴールした時には本当、泣いちゃいそうでしたね(泣)でもここまで出来るのは、やっぱり本人の能力ですよ。何事にもトライする前向きな気持ちがあるからこそです。色々なユーザーさんを対応しましたが、どんな方でもプラス思考の方がすごい結果を見せてくれました。ハンディを持つ事はそれなりに苦労する事はあると思いますが、行動するまえから「出来ない」を言ってしまうと自分の限界をつくってしまって、それまで終わっちゃいますから……。だから、まずはやってみる!出来るか出来ないかはその時しかわからない。それが僕のモットーです。僕自身も右足が下腿義足ですから。

K君のお父さんから帰り際に聞いた話で、朝、学校に送ったらクラスメイトからフォームカバーをみて「すごーい!」と言われて囲まれていたみたいです。今までカバー無しで学校生活を送っていたので、初めてカバー付きの義足を見る子ども達の反応は素直なものですね(笑)次にK君がチャレンジする事は左の固定膝を遊動に変更して両足遊動膝にする事です。彼ならキット出来る!

第51回沖縄県障がい者スポーツ大会

義肢製造担当の平安です。

昨日、沖縄県総合運動公園陸上競技場にて第51回沖縄県障がい者スポーツ大会が行われました。空は青空!絶好のスポーツ日和の中、いろいろな方が出場していました。

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やはり仕事上、どこに行くにしても「どこかで見た事があるような?」という顔ぶれでしたし、実際に担当しているユーザーさんも出場していたりと、なかなか不思議な体験でした。

砲丸投げ

こちらは砲丸投げの選手として出場したA・Iさんです。10mは飛んでいました。また、別の選手でS・Yさんも参加していましたが、別競技観戦をしていたので残念ながら見ることが出来ませんでした。

今回は、出場者ではなく、砂田義肢ユーザーのS・Aさん宮古島市代表として100mにでるのでそのサポートにきました。
練習タイムでは12秒を出していたとか?もともと、社会人バスケットボールをやっていたからか短期間にもかかわらず仕上がっていました。なんせ、バスケットでCウォーク(otto bock足部)を2回、トリトンのカテゴリー3(otto bock足部)を2回破壊しています。そう、彼はメーカー泣かせの破壊神なんですよ(笑)基礎はしかっりしているとは思いますけど、ちゃんと彼の専属トレーナーとしてPT(理学療法士)のTさんも来てしっかりトレーニングしていました。日本体育協会公認アスレチックトレーナーだそうです。なので、ほとんど僕は何もする事が無かったんですけどね……。あっ、でも、彼の義足は僕が作りましたよ!!

これがアップ風景です。

最初にピョンピョン跳ねながらスタートするのを見て『すげー!』って思っちゃいましたね(笑)一応、僕も走る用の義足持ってはいるんですけど、ランニングしかした事が無いので……。多分、走ると運動会等で張切って走って転ぶお父さんのように無様にコケてしまう可能性が大です。

前回、ブログでアップした「ラッビト」は彼の為の物だったのですが、大会までの練習日数が短かったので、当初から練習で使用していた『刀』を使用して大会に臨みました。
スタートの飛び出しが良かったのですが、最後に、、、、、

本人、メチャクチャ凹んでると思いますけど、一応タイムは17秒で金メダルを貰えたみたいですので、県予選は通過したみたいです。今度は2015紀の国わかやま大会での全国大会出場なので、次こそは好タイムを出せるように頑張ってもらいたいです!だって、最終目標は2020東京パラリンピックに出場してもらう事ですもん!その為にも、我々ができうる最大限の義足提供をしていきたいと思います!
がんばれ!S・Aさん!!

今回、初めて障がい者スポーツ大会を見ましたが、『これぞスポーツ』と思ったのは、絶対に手助けをしない。どんなにゴールに時間がかかってとしても、ちゃんと自分の力でゴールをするまで、応援する。手助けをしないで最後までゴールするまで応援する。タイムスケジュールは押していたとは思いますが、それが当たり前であるからこそなんだと思います。出場者、ならびに大会運営スタッフ及び関係者様、本当にお疲れさまでした。痛感したのは我々がそこにサポートとして居なかったという所です。我々ができるサポートがあると今回知る事ができましたので、是非、来年度はブースを設置して大会出場者のサポートができるようにしていきたいと思います。今日は本当にお疲れさまでした。

2020年東京パラリンピックを夢見て

義肢製造担当の平安です。

今回は競技用義足についてですが、国内メーカーの今仙技術研究所さんとmizunoさんが共同開発をしたラビットという走る為の義足足部です。

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左写真の製品が今仙技術研究所のラビットという製品になるんですが、「何が共同開発?」かと言うと、ラビット単品ではカーボンブレードのみになってしまうので、各義肢製作所で底の部分を購入したスパイクの裏面を貼り付けるか、硬質スポンジを貼り付けるかの加工を行っていました。

今回はmizunoさんがラビット用にスパイクを製作してくれたようでコレがかなり実用的で素晴らしい!!

 

 

 

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⇧これがその製品です。スパイクの針が付いてるプラスチック?はこちらで取り付けを行わないといけないんですが、スパイクの針も取り外しができますし、一緒に写っているソールが凄いのなんの。と言うのも、スパイクだけだと陸上トラック内であれば問題無いとは思いますが、その他の場所への移動だと滑ってしまう恐れもありますし、床を傷つけてしまう事も考えられますよね?それを防ぐ為に装着する事で、移動も可能ですしトレーニングだって出来ちゃいます。

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ちょうどスパイクの針が収まるように設計されているので簡単に取り外しができます。

 

 

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このラビットを使用して砂田義肢のユーザーさんが今月9月13日(日)に沖縄県総合運動公園陸上競技場にて、第51回沖縄県障がい者スポーツ大会に参加します。県代表として選ばれ、はたまた日本代表として選ばれれば、夢の2020年・東京パラリンピックの選手として出られるかも⁈とりあえずは、県予選を通過しなくてはですね(´・_・`)ちなみにサポートとして会場には僕も行く予定です。

 

ではでは、また次回の更新まで…

プロプリオフットの外装

義肢製造担当の平安です。

今回はユーザーさんがossur社のプロプリオフット&Otto Bock社のハーモニーEパルスを使用しているなかで、外装が付けられないかとの相談があったので試行錯誤で作ってみました。

まず初めに義足自体の外観はこんな感じ。

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最先端のようで、付属品だらけ…。これから取り付ける外装の為に、Eパルスを後ろに取り付けて、プロプリオフットのバッテリーを前面に配置しました。これだけのものが付いちゃうと重量は2kg越え…いくら、吸着式だからとは言え、流石に重たいです😓ピン懸垂だと重たくて歩けないはず💦       …と、それはさておき、初号機として、熊本総合医療リハビリテーション学院の義肢装具学科講師の笹川先生が学会で発表した物を参考に作ってみました。

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スリーブがカバーの中に入る感じで、中も見えるように穴を開けてみました。プロプリオもハーモニーも自分で電源のオンオフをしないといけないので、そういったところにも穴を開けました。吸着タイプの懸垂方法なので、ちゃんと吸着するようにスリーブを中に入れたんですが、今回はそれが仇となり作り直しになりました😓

理由はスリーブが外せないために、臭くなっちゃうから、それをどうにかして欲しいってことで、スリーブが取り外しができるように、カバーの外に出るようにしました。スリーブをカバーの外に出せば済む話だろう?って思うかもしれないですけど、スリーブを中に入るように外装を作ったので、外装とソケットにスリーブが入る隙間があるので、スリーブを外に出すと、吸着ができ無くなっちゃうんです😱なので外装とソケットに隙間が無い状態の物を作り直す必要があるんです。

その改良版がこちら↓

imageimageimage見えにくいんですが、左の写真にあるハートマークはシャレつもりで開けました。一応、本当の意味でも心臓となるプロプリオのバッテリーの充電プラグがある場所でもあるので、その心臓部の意味も込めてです。

 

今度は、スリーブを外に出るようにしているので、これなら洗浄もできるはずなのでよろしいかと。喜んでくれると良いのですが…

ただ、これを作るのに結構、時間と労力がいるんですよね😂従来の外装なら1時間半もあればできるんですけど、これは1〜2日くらい時間かかっちゃいます😲自分のも作ってみようかな(笑)    ちなみに僕も右下腿義足を装着しています。足部はオハイオ社のパスファインダーを使っていますよ!ヒールの空圧シリンダーが気に入って使ってます!階段を下りる時の衝撃をヒールシリンダーが吸収してくれるのがポイントです。我が社での義足製作で、使用しているユーザーさんは6人くらいはいるかな〜?もし、こんなパーツ試してみたいという方はお問い合わせください。

小児用 両大腿義足 製作例

義肢製造担当の平安です。

今回は使用者が小学2年生で、日常生活や学校生活でなるべく自分で義足を脱着できるようにを目的に作ってみました

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今まではキャッチピン方式で使用していましたが、お母さんの手を借りなければ装着ができませんでした💦尚且つ、ライナーロックアタプターを使用していた所為で膝の高さが通常より低くなっていました。(高さ30cmくらいかな?)今は37cmとなり、違和感もなくなっています。

写真の内容(ソケット)は以下のとおり

二重ソケット構造でシリコンはオズール社のシールインX(フィン無し)     ソケット内部にはオットーボック社のプロシールリング(ソケット内部を密閉します)を使用しています。

プロシールはソケットの内部に取り付けるもので写真から見ても凹凸部分がわかるようにソケット上部に取り付けてます。プロシールリングにはプロシールライナーとの併用が基本なのですが訳あって今回はこのような組み合わせになりました😓

ただ、差し込むだけで吸着感が得られるのでピンの向きや、ピンが短くて届かないと言う心配が無くなりました。

結構、小児用の義足を製作する上で困ってしまうのがパーツが少ないという事…パーツを駆使してどうにかするしか無いので、そこは製作所さんの判断になるかと思います。

ご参考程度に…小児用の下腿義足でシリコンライナーはオズール社のデルモジュニアがありますが、完成時にはだいぶ健足より太くなっちゃう(ソケット&シリコンの厚みで)ので、そうならないようにオズール社のアッパーXをよく使います。リスクとしてアッパーXは上肢用のシリコンなので耐久性に劣りますが今の所、破損などは起きていなですけど、子どもさんの活発度によっては変わるかもしれません。ライナーロックもオズール社の700シリーズが良いです。

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