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大腿義足の懸垂方法

義肢製造担当の平安です。

今年は結構忙しすぎてなかなかブログの更新ができていませんでした。
先週なんて1週間で仮合わせや仕上げを含めて13本の義足を一人でこなしていましたので、かなりヘトヘトです。そのタイミングでちょうど大腿義足を3本違うパターンで製作したのでご紹介したいと思います。

現在、基本的に造られる大腿義足はシリコンライナーを用いた懸垂方法で製作をしますが、シリコンライナーを使うにしても違うパターンがあり、装着者の使用状況で決定します。大方、ピンを使う事が多いですが、砂田義肢では吸着式が多いかなと思います。

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左の大腿義足が通常のピンではなくベルトで固定するタイプの『KISSシステム』
座位で義足を装着する人向けになります。ピンの代わりにベルトをシリコンの先に取り付け、ソケット底面からベルトを通し、ソケット全面から出てきたベルトを同じくソケット前面に取り付けたベルトと接続するカンと呼ばれる物に接続して義足を装着し義足を懸垂します。移乗動作や屋内生活ぐらいの人向けかなと思います。

真ん中の大腿義足は吸着式で最近製作数が増えてきている『プロシールライナー・プロシールリング』を用いて楽に履けるタイプ。吸着式は昔ですと、引き布を呼ばれるもので切断肢を巻き、ソケットに切断肢を差し込み、バルブ穴から引き布を引っ張って密着させる方法ですが、近年では、ライナーの吸着式が主流となっていて、引き布式で要していた時間を短縮させる事ができる為、各社色々なタイプがあります。私どもでは、メディ社の4シールかOtto bock社のプロシールタイプが多くなってきています。吸着式は文字通り吸着させないといっけないので、断端が細くなると吸着力が弱まり抜ける恐れがあるので、場合によっては作りかえる必要があります。

右の大腿義足がピンを使うタイプ。こちらが一般的には多いかなと思いますが、ピンの向きを合わせないと装着ができなくなってしまうのと、切断肢が長い人だとパーツの兼ね合いによって膝軸が低くなってしまいます。ピンタイプは吸着式に比べて、断端が細くなっても専用のソックスを履くことで細くなった部分を補うことで長期的に履くことが可能ですが、履き増しをしすぎると高さや圧迫を高めることもあるので、状況次第になります。

まあ、それぞれメリットとデメリットがあるので選択するにあたっては、先にお話ししたように装着にとって楽に履ける方法は何か?1日を通して断端のボリューム変化はどれぐらいか?またはパーツの組み合わせで問題が生じることはないか等を考慮した上で決定します。

今現在のおススメとしては、Otto bock社の『プロシール』がいいかなと思っています。今月には北海道にて『プロシール』のセミナーを行います。すでに東京・名古屋・福岡でのセミナーも終え、追加セミナーとして北海道が最後となります。私の製作経験をお話しして、患者様の為になるものとなりますようにがんばりたいと思います。

先日ナブテスコ様が来ていただきALLUX(アルクス)のライセンス講習を受けました。これにより、砂田義肢製作所でのALLUXの販売も可能となりましたのでご興味のある方はお問合せください。

 

ご無沙汰しておりました

義肢製造担当の平安です。

前回の更新からだいぶ経ってしまいました。年初めからだんだんと忙しくなり、さらにOtto Bockセミナーの要望もありプレゼンテーションの準備やらで、なかなか更新できませんでした。

久方ぶりになりますが、以前にもご紹介しましたK君の義足の修理がありました。ソケット交換と外装の交換になります。大まかではありますが、義足カバーができるまでを改めて説明していきたいと思います。
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大本となる義足と両サイドにこれから必要となる外装(フォーム)の元となるものです。足部を取り外しフォームに埋め込んで、再度、足部を取り付けます。FullSizeRender 3

ここからは僕らの技術になりますが、機械を駆使して削っていきます。
すると、まぁ〜なんという事でしょう(笑)
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四角いフォームがこんな感じになります。あの四角いものをここまで立体的に作り上げます。これで大方3時間くらいはかかったかな?なんせ両足ですから左右対象にしなければならないですからね。小学生の足というよりかはアスリートみたいな感じ(−_−;)まだまだ腕を磨かなければいけないですね・・・。

最終的にストッキングをかけて仕上げです。
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本人装着!!!!
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とまぁこんな感じです。
今年は本当に忙しい限りです。まあ、それだけ頼りにされてると思えば良いですかね。

冒頭でもお話ししましたが、私及び上司である砂田と共にOtto Bockセミナーの講師として参加しております。去る5/21(日)に東京会場にて発表をしてまいりました。砂田はOtto Bock社の製品とそれを元にした臨床報告をし、僕は製作工程や実際に使用しての感想(メリット・デメリット)などをお話しするような形です。僕の発表内容は最近取り入れているプロシールライナー・プロシールリングとDVS(ダイナミックバキュームシステム)の製品を中心に行なっています。東京会場では約80人の方々にお越しいただきました。今週は6/4(日)名古屋の日本聴能言語福祉学院にて行われます。その2週後には福岡へと・・・。

義足も色々なパーツが毎年出てきますが、取り入れられるもの・取り入れられないもの様々で、場合によっては義肢屋さん次第かと思いますが・・・。
今回はプロシールライナー・プロシールリングに限っては当社でも良く取り入れているものです。理由としては、近年の吸着式大腿義足はシリコンライナーを用いる事が多くなってきている中で、一番ユーザーが扱いやすいというのがポイントです。以前から出ている商品などは、若い人や、力のある人などを対象にした形でしか製作をしていませんでしたが、プロシール関連は老若男女を問わず誰もが難なく義足が装着できるという点です。

是非とも皆に知ってもらいたいところですが、沖縄県に在住であれば、何かお手伝いができるかもしれませんが、沖縄県外の方で『試してみたい』という方がいらっしゃいましたら、是非ともお近くの義肢屋さんへ足を運び、『Otto bockのプロシールってなんぞや?』と尋ねてみてください。あくまでも大腿義足装着者だけになりますよ。

 

 

 

 

 

義足についてのあれこれ(適合編)

義肢製造担当の平安です。

砂田義肢ホームページの検索項目で義足についての「あれやこれ」の中でよくある内容として、今回は義足の適合編です。

ちなみに僕も下腿義足を使用しているものとして、悩まされるのが、不適合により傷ができてしまうこと。ユーザーさんから「義足が当たって痛い」との表現をよく聞きます。骨とソケットが接触することにより傷になることがあり、それらの多くは、断端が細くなることによって断端がソケット内に落ち込み、骨に過剰な圧が加わることで傷になります。これらの対処法として、断端袋なる専用のソックスがありますので、それらを履くことで、定位置に断端をソケット内に収める形です。
img_2154自身の物になるので使用感がありますが、厚みが3種類あります。これらを重ねて履くことで不適合を起こしてしまっている要因を解消します。切断肢は日によってサイズが変わるので、その日ごとで厚さを調整します。場合によっては、朝は断端袋を履かなくても良いが、午後になるにつれて、枚数を重ねていく人もいました。その方は最終的には、夕方頃には5枚重ねてちょうど良いくらいという感じでした。
ただ、重ねて履くことで痩せた分を補うように見えても、デメリットとして断端長の変化も出てきてしまうので、3枚を限度とした方が良いです。写真にもあるように緑色の線が多いほど厚みがあります。2本線のもですと2枚重ねて履くのが限界かと思います。そこまでゆるくなってしまった場合は、修理申請を行いソケットの修理製作をお勧めします。

最近傷ができたので、僕もソケットを新しく作り変えなければなりません。
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右足になります。白くなっている2カ所が傷になっている所で、腓骨と呼ばれる骨の箇所に傷があります。先ほどの断端袋で対処できるのであれば問題ありませんが、解消できない場合は、ソケットにヒートガンの熱を加えて、ソケットの当たる部分を広げる処置が必要になります。この場合は個人でやるよりかは、義肢製作所にて調整してもらう方が良いです。それでも改善がなければ、やはり完全に不適合が生じているので、ソケットの作り直しが良いので、修理申請が必要になってきます。

内科疾患(糖尿病等)をお持ちの方は傷になる前に、お近くの義肢製作所へご相談してください。私どもの方でも、『傷になってしまいそうと思ったら、早めに電話してください』と、ユーザー様に常々お伝えしております。傷が出来てからでは遅いので似たような経験をお持ちの方は無理をせず早めの対処をしていただいた方が宜しいかと思います。

全国の義足ユーザー様の疑問解消になるような内容をまた掲載していきたいと思います。

義足についてのあれこれ(修理編)

義肢製造担当の平安です

今回は砂田義肢ホームページの検索項目で義足について幾つか気になる内容があったので、それを踏まえてお話ししたいと思います。

まずは、義足には2つの種類があります。

まずは殻構造義足
626木をメインに組み上げるタイプで、完成させるとアライメントや高さ調整ができなくなってしまう為、仕上げる前に徹底して仮合わせを行います。ただ、全体的な外観の統一感はこちらの方がありますし、見た目的にも丈夫な感じがします。大方、高齢の方で幼少期から義足を使用している方がこちらの義足を好みます。昔のタイプだと、カフベルトと呼ばれるベルトで義足懸垂を行いますが、今現在、シリコンライナーを併用するタイプも製作が可能です。作り変えの時期は新規製作をして2年経過後に足部の劣化やソケット(切断肢を入れ込む容器)に不具合が生じた場合に行います。

次に骨格構造義足
631_Set通常、ソケット・クランプアダプタ・パイプ・足部のパーツ構成からできており、殻構造義足とは違い、完成した後でもアライメントや高さ調整なども行えます。写真にもあるように、スポンジ製のカバーを取り付けることにより、外観を足に見せるようにできています。義肢製作所によって作り方は様々ですが、近年はシリコンライナーを使用する観点から骨格構造の義足が主流となってきています。骨格構造義足の耐用年数は5年とされており、殻構造義足と違い、パーツの構成からできているので、部分的な修理が可能なため、原則、修理対応が基本といってもいいかもしれないです。ソケットは修理後約3ヶ月間は保証対応としておりますが、義足使用者の断端の変化によっては半年ほどで修理申請をしてもらい、作り変えを行うこともあります。足部が1.5年の耐用年数、クランプアダプタが1年、パイプが最長の5年となっております。沖縄県内で義足新規製作を行う場合、義肢製作所において、「新規製作理由書」がなければ新規製作が行えません。新規製作理由書の内容は、今までの製作履歴や、修理対応ができない理由とは何か?とかなどを細かく書類があります。これが重要です。原則修理対応ですので、あしからず。

骨格構造義足の耐用年数の目安として
ソケット      ソケットの適合によるので半年〜1年くらい
クランプアダプタ  1年
パイプ       5年
足部        1.5年

※注意※
各都道府県によって申請内容は異なると思いますので、お近くの義肢製作所へご相談してみて下さい。

小児用チーターエクスプロア(両大腿義足)

義肢製造担当の平安です。

本日、K君の走る用の義足が完成しました。パラリンピック選手などが使用する、走る用の義足の足部は基本的に、走る時に前足部(つま先)設置をするためだけの設計なので踵が無いので歩きには不向きですが、チーターエクスプロアは従来の板バネ方式に踵まで設置できるように設計されているので、フットカバーはもちろんのこと、靴を履くこともできるので走るだけではなくて、通常歩行も可能となっています。
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右足が利き足なので、遊動の膝継手(トータル・ニーJr)を使っています。その所為ではありますが、義足の長さがだいぶ長くなってしまいました(T . T)
右足のカーボンブレードはギリギリの長さでカットはしていますが、あまり短くしすぎてしまうと、本来の機能も損なわれてしまいます。いろんなエネルギー蓄積型足部がありますが、カーボンブレードが長い方がより特性を生かせるのが重要です!!成人用だと最近のお気に入りはossur バリフレックスXCですね。あれは性能的に良い!!が、値段が高い!!だからあまり提供する機会が少ない(泣)

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と、話を戻して…。
平行棒の中ではありますが、この状態でジャンプをしてもカーボンが靱る事で衝撃を吸収してくれるので凄さがわかります。動画で紹介したいのですが容量オーバーでできませんでした……。

まあ、でも本人が一番喜んでいました。『軽いし歩きやすい』そんな事を言いながらホイホイ歩いていました。子供の適応能力は本当に早いε-(´∀`; )
でも、喜んでくれる事がなによりの『作った甲斐があったな』って思うことですよね。両側の義足を作るのが一番神経を使うんです。完全にとは言わずとも左右対称に大方しなければならないですし気を使います。
でもフォームカバーが取り付けられないのが難点ですかね。カーボンブレードが足首後方まで来ているので、正直、これにカバーは無理です(泣)まあ、それを了承の上でカバーなしで完成させました。体育の授業で使うのがメインになっちゃいますが、本人が気にしないのなら、これが通常に使う義足にもなるかもです。
本人は友達と駆けっこをする気満々でした(笑)

今回使用したパーツは、ほぼossur社の製品になりますが一部パーツは今仙技術研究所の製品もあります。

参考程度に…。
右足
シリコンライナー ossur シールインXトランスフェモラル
吸着バルブ ossur L55200
膝継手 ossur トータル・ニーjr
足部 ossur チーターエクスプロアjr

左足
シリコンライナー ossur シールインXコニカル
吸着バルブ ossur L55200
膝継手 LAPOCK(今仙)C0720単軸ロック
足部 ossur チーターエクスプロアjr

Otto Bock 3E80に義足カバーを着けてみました

義肢製造担当の平安です。

今回は、今年認可を受けた膝継手otto bock社の電子制御膝継手3E80に独自のカバーを取り付けてみました。

まずは元となる義足です。
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ソケットは吸着式なので、二重ソケットにしており、内ソケットはメディ社のEVAプラスチックを使用しています。外ソケットのカーボンはotto bock社のUDカーボンを使用しています。クロスカーボンではなくこのカーボンを使うことでカーボン繊維を均一にラーミネーションすることができるので、すべてのカーボンソケットの表面剤として使用しています。

 

 

ここからが本題で、以前、C-leg4に通常のフォームカバーを製作したことがありますが、充電するための接続口が後方にある為、せっかく仕上げた外装に穴を開けなければならず、見ため的にもあまりよろしくはなっかったので、もし外装を取り付けるのであれば、専用のプロテクトカバーがやはり良い感じでした。今回は3E80なのですが、こちらは専用カバーがない為に、通常のフォームカバーで製作するか、カバーを取り付けないかしかのどちらかしか無かったのですが、以前から取り組んでいる自社製のカバーを製作してみました。せっかくのカーボンソケットでもありますし、『見せる義足』として製作しました。

まずは、膝継手と足部だけを取り外し、下腿義足などで使うフォームカバーで外観を製作。

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余ったフォームカバーを繋ぎ合わせて作ったので繋ぎ目が見えちゃってますが(汗)まずは第1段階です。もちろん見えてはいないですが3E80がカバーの中に入っています。型だしが終わったらギブスで採型をします。

 

 

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こんな感じで、ギブスで型を取り石膏モデルを立ち上げてカーボンでラミネーション(カーボンに樹脂を流しこむ作業)を行います。ラミネーションの作業風景は『殻構造みたいな外装』でも紹介していますのでそちらをご覧ください。

 

そんなこんなで完成したのがこちらです。↓

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あくまでも下腿部分だけのカバーだけなので膝周りの形状がないので、通常の外装と違い膝の部分はむき出しになっちゃいます。半ズボンを履いたとしてもそこまで気にはならないと思いますが、今回のユーザーさんは男性ですので特に気にする程のものではないと言っていました。女性だと、どうだろうとは思いますが……。
このような外装を製作する上での注意点は足部(エネルギー蓄積型足部では特に)の動きに干渉しないように隙間を設けます。

隙間を隠すためのものとしてジニウムの専用カバーで用いるアンクルカバーを使います。隙間を設けないとカバーと干渉することにより摩擦音や膝継手や足部の機能が損なわれてしまいます。今回は足部もotto bock社のものだったので良かったのですが、他者の足部だとフットカバーの中に入り込むように作りますが、やはり足部の前後は動きが干渉しないようにくり抜きます。

 

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あとは足部とアンクルカバーを接続して完了です。この外装の中は空洞になっているため、そのまま膝継手を入れても固定されていないので動いてしまいますので、型出しようで削り出したフォームカバーを入れています。
もちろん充電口も後方に設けています。img_0442

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後方写真ですが、カバーの中に見えているのが、削り出したカバーが中に入っている状態です。今回は自分でも『いい仕事したなぁ〜』と思いましたし、ユーザーさん自身もとても喜んでもらいました。実際に、半ズボンで出かけることもあるそうなので、どこかでお目にかかる機会があるかもしれませんね。あくまでも沖縄県内になりますが(笑)

全国にもotto bock社の3E80を使われているユーザーさんが居るかと思います。もし、自分も使ってみたいなって思われたのでしたら、是非、担当の義肢製作所様に砂田義肢のホームページを見せていただければ、おおかた作り方を把握できるかと思いますので、参考にしてみていただけたらと思います。

 

 

 

 

 

 

 

今年2本目の筋電義手製作

義肢製造担当の平安です。

お題の通り、今年2本目となる筋電義手の製作があり、完成となりました。

下の写真が組み立て前の構造で、右上の物が切断肢を収めるためのソケットで、その下が前腕部と呼ばれる腕の役割をする部分です。くり抜かれている所は、写真右下に写っている赤いものをはめ込むのですが、筋電義手を動かすのに必要な動力源であるバッテリーを収める場所になっています。ソケットには筋電の操作に必要なセンサーがすでに付いています。
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下の写真がバッテリーボックスを設置したところです。赤いケーブルがバッテリーボックスからのもので、2本のセンサーのケーブルの計3本を写真下の丸っこい黒いような物に接続します。そこが電動ハンドとの接続部になります。

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すべてを組み合わせると...。はい出来上がり!!

これでとりあえず筋電義手のできあがりですが、最後の仕上げにコスメティックグローブなるものを取り付けます。一応、筋電義手製作の説明としてなので一旦の完成としておきますね。筋電義手の製作で一番考慮しなければならないのが、バッテリーボックスの設置個所。電動ハンドとバッテリーがなかなかの重量で、切断肢より手先に行く程、重さを感じていまいます。まあ、例えるなら肘を90°曲げた状態で、同じ重さの荷物を手で持つか、腕に引っ提げるかでは重さの感じ方が違うように、筋電義手の製作時には、そういった要素を考慮して作らなければいけないのです。

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8月20日に東京で開催されました、第8回切断者SIGセミナー「義手」基礎から実践まで〜 に参加してきました。小児用の筋電義手製作に対するアプローチや実際に使ってみての成果など、また、成人への筋電義手のアポローチなど、なかなか聞くことができない内容が盛りだくさんでした。
展示ブースにはi-limbミケランジェロハンド、小児用ハンドや多種類のハンドに簡易電動ハンドなどがあり楽しめました。このような勉強会を開いてくれた主催者様には感謝申し上げます。また、次の開催があるときには参加させていただきたいと思います。

さて、我々が筋電義手を製作する上でぶつかってしまう壁が行政です。過去のブログでもお話ししましたが、高機能膝継手C-leg4と同様で、筋電義手製作にかかる費用は少なくとも100万円は超えていしまいますので、「欲しいから」との理由だけでは支給することができません。支給するにあたっては、就業しているか?これから就業予定で、尚且つ、能動義手などを使い日常生活や業務において筋電義手でなければならないとの条件がある場合、またはそのような訓練を行っているなどでなければ、今の所、支給対象となることは難しいとは思います。できないわけではないです。
先に申し上げたようにただ「欲しいから」だけの理由では門前払いになってしまう恐れはあるかもしれませんが、本当に必要とする方がいれば、支給に向けたお手伝いはさせていただきたいと思います。
今回製作した筋電義手も金額にして約190万円します。これだけの費用を捻出するわけですから、行政側が限られた財源で誰に何を支給すべきか精査する理由がわかるとは思います。

筋電義手を試したい、製作してみたいという方は、砂田義肢製作所までお問い合わせください。

殻構造みたいな外装

久しぶりの投稿となりました。
義肢製造担当の平安です。

今回は、大腿義足のカバーを殻構造みたいな感じに仕上げてみました。以前のブログでもご紹介はしておりますが、今回は小児用の大腿義足のカバーを製作してみました。

義足のカバーは通常2種類のスポンジを使い分けます。下腿義足の外装によく使用されるスポンジはヘタリにくく少し硬めのスポンジを使い、大腿義足では膝継手の膝の曲げ伸ばしを考慮しなければならないので下腿義足用とは異なる柔らかめのスポンジを使用します。柔らかいので、月日が経つと靴下の足首周りは潰れてきたり、膝継手のあたりでは破損が出やすくなります。

今回の、大腿義足は膝継手を使用していないので、殻構造みたいな外装にすることができました。後は、小児なので、制作する上での必要材料が辛うじてあったので、今回迄と言う事でお受けしました。まずは、下腿義足などで使用する硬めのスポンジであらかじめ周計と膝の位置などを合わせて削り出しました。

image この上からギブスを巻き陽性モデルを制作します。image

製作所さんならわかると思うんですけど、物が物だけに、陽性モデルを乾燥させるのに2日間要しました。(⌒-⌒; )
陽性モデルが乾燥したら、ソケットの製作などでも行う、『ラミネーション』です。
image  image樹脂を硬化材と混ぜ合わせることで、硬化します。硬化までの所要時間は大方30分くらいかな?完全に硬化したら中身の陽性モデルをパイプを叩きながら、石膏を割って取り出します。これも意外に重労働・・・。なんせ大きいので囧rz

嗚呼だこうだ作業をして、取り付けたのがこんな感じです。
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ちょっと、画像が小さくて申し訳ないのですが、今回このようにしたのは、本人希望あってのことと、膝継手が無い事、小児なので長さが製作する上で必要な材料が確保できた事、訳あってカバーを外す事などがあるので、このような仕上げにしました。さすがに大人用では無理です(ー ー;)

下腿義足では、似たような物を何回か製作もしましたし、逆に、県外で製作された方が来た時に拝見する事もありますし、いろいろと見る機会が出てきたような……。

夏も近づいてきてますので、私自身も半ズボンで街中を歩いている時がありますので目にする機会があるかもしれませんね(笑)

 

新たな膝継手 C-leg4

義肢製造担当の平安です。

今回はC-legがリニューアルされC-leg4となり、使用者がより安心して義足に体重を預けられるようになりました。
C-Leg4 両カラーそもそも、大腿義足装着者が最も恐れているのは膝継手が急激に曲がる「膝折れ」。これは、大腿義足装着者によくある話で、大腿義足の膝継手の原理として、立位時に体重荷重線が膝継手の軸より後方にあると膝が曲がります。なので、大腿義足使用者は、常に立つ時は体重荷重線が膝継手の軸より前方に来るように股関節を伸転させて意識して立つか、もしくは健足(切断肢でない足)に重心を置く場合が多いです。
この様な負担を減らしてくれるのがC-legで、イールディング(油圧抵抗を感じながらゆっくり曲がる)と言う機能が「膝折れ」の不安を解消してくれます。
「じゃあ、膝がゆっくりしか曲がらないなら、膝の振り出しの時に不便だろ?」って思うかも知れませんが、マイクロプロセッサーが歩いているのか?立っているのか?を感知して油圧のon/offをコントロールしてくれています。

さて、ここまで長々と説明をしてきましたが、C-legがリニューアされたことにより何が変わったのか?というと、直感的立位機能なるものが追加されたことにより、さらに安心して義足に体重を預けることができるようになりました。

IMG_0347立ち動作の時に、従来のC-legだとイールディングの機能により「膝折れ」はせずとも、常に膝が曲がるので重心を健足よりにかけがちでした。

←体重荷重線が前方に来るように意識して立つか、イールディングを利かせながら立つかをC-legユーザーは行っています。

 

 

 

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右写真の状態が大腿義足装着者が立ちやすい状況なんですが、この状態だと上記でも説明したようにイールディング機能が働く事で、膝折れはしなくとも、ゆっくり膝が曲がっていくので、重心はこちらのユーザーさんですと左足になります。
ですが、実はすでにC-leg4なので直感的立位機能により膝継手にロックがかかり、これ以上膝が曲がらないように自動的ロックをかけてくれます。ロックがかかることで義足側にも体重を乗せることができます。内蔵されているセンサーが1秒間に100回も計算することで、使用者が歩いているのか?立っているのか?を判断して最適な状況にしてくれます。電車などの通勤時や、立っている事が多い時など、この機能は良さを発揮します。

でも膝がロックされたら歩けないだろ?って思うかもしれませんが、動きを感知したら瞬時にロックを解除して、歩きに最適なモードに切り替わります。本日で2本目となりますが、見ているこちら側もすぐに分かるくらい機能が向上していますし、ユーザーさんも「これ、楽だね!」とすぐに言ってくれました。

付属のリモコンにも液晶画面が付いたことにより、充電の残量や、その日に歩いた歩数、さらには機能切り替えなども簡単に行えるようになりました。

福祉でのC-leg支給は認められてはいますが、よほどのことでない限り認められていないのが現状です。良いものでありますが、みんながみんなC-legだと福祉予算を圧迫しかねません。ですが、我々義肢製作所としても、そこをいろいろな膝継手を試し、精査した上で、C-legでなければ生活ができないという理由がなければ申請を行いません。それほどの理由がない限り、許可が出るという現状は厳しいです。他の都道府県も同じだと思いますが、本当に必要な人に提供ができればなと思います。

製品カテゴリから、義肢→義足→膝継手で見ていただくとC-leg4の詳しい内容がありますので、そちらもご覧ください。

筋電義手 納品

義肢製造担当の平安です。
久しぶりの更新となりました。

今年の初め頃から勧めていた筋電義手の申請許可が出たので、完成して納品することができました。
筋電義手開いた状態

筋電義手2閉じた状態

コスメチックグローブを付けているので見た目的には筋電義手であることがわかりにくいかと思います。
本来、能動ハンドや能動フックの開閉は、ハーネスと呼ばれるものにハンドから出ているケーブルを接続して特定の動作を行ってもらうことで、ハンドの開閉ができます。簡単に言うと、手を「前ならえ」するようにして、肩甲骨を広げるような感じにするとハンドが開き、緩めるとハンドが閉じるという仕組みなのですが、筋電義手はそのような動作ではなく、以前の投稿でも説明したように手の平を内に倒すようにすることで発生する筋肉の筋電シグナルで電動ハンドが閉じ、逆に手の平を外に倒すようにすることで発生する筋肉の筋電シグナルで電動ハンドが開くことができます。なので、義手側の手を上に挙げた状態でも後ろに回した状態でも、屈んで下に落ちているものを拾うのも可能となるわけです。

筋電義手 センサー配置センサーの位置決め

筋電義手 シグナル確認シグナル確認

筋電義手 仮合わせ仮合わせ

労災での筋電義手の製作が沖縄県でも可能となったので、初の対応となりましたが、今後も労働災害での切断で筋電義手製作を希望される方がいるのであれば、お手伝いさせていただきたいと思います。

 

筋電義手製作

義肢製造担当の平安です。

今回、筋電義手を製作するに当たり、実際に使用が可能かを調べるための「MYOBOY」と言う装置を使って筋電シグナルの有無を確認しました。
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切断肢には二つのセンサーを取り付けており、一つのセンサーは手首の掌屈(掌側へ手首を曲げること)する時に発生する表面筋電位を「ものを掴む」側へ、もう一つのセンサーは背屈(手の甲側へ手首を曲げること)する時に発生する表面筋電位を「ものを離す」側へ取り付けて、電動ハンドの開閉動作を「MYOBOY」を使いながら訓練を行ってもらいます。
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パソコン上でもリアルタイムで筋シグナルの強弱やまた卓上にある電動ハンドで開閉などを操作訓練を行っていきます。言葉では簡単に説明できますが、実際にはとても難しいことで、切断により欠損した手首を動かすと言うのは至難の業かと思います。
想像してみてください。難しいですよ...。でもこれができなければ筋電義手を作ることができませんので、これから製作を希望される方にはがんばっていただきますけど!!

やはり、「ものを掴む」という動作がこんなに大事なことなんだなって改めて思いました。自分は右足の膝下から切断しているので義足が無ければ歩くことができないように、手を失うとできなくなってしまう動作がたくさんあるんだなと。今回のユーザーさんも私も事故での切断を余儀なくされましたが、事故も何処かしらで防げたのではないかと思う反面、近年、「糖尿病」での下肢切断も増えてきております。日々の食生活などが要因であるでなどと耳にすることもありますが、先天性の糖尿病もありますので、すべての「糖尿病」が悪いわけではありません。ですが日ごろからの健康管理も含め、自分の体がどのような状態にあるのかどうかは知っておくべきだと思います。定期健診や人間ドッグなどを受けるのもそうですし、肥満社会といわれる昨今、体調には気をつけなければならないことだと思います。

来月までには筋電義手も完成していると思いますので、また改めて報告いたします。
沖縄県で筋電義手を作るなら是非、砂田義肢にお越しください。

アイ○ンマン風なフォームカバー

義肢製造担当の平安です。

久しぶりの更新となりました。
というのも、10月末ごろに風邪の症状から劇症型心筋炎と言う病気になってしまい、約1ヶ月の間、入院しておりました。
誰がでも起こりえる病気みたいですので皆さんもお気をつけいただければなと思います。どんな症状だったかは話すと長くなるので、検索してみてください。どんな感じかあえて言うなら「危うく死ぬところだった!!」です。

ではここから本題に...
以前から、見せる義足(デザイン性)のような事ができればなって思っていろいろと試しておりまして、何名かのユーザーさんに使ってもらっています。ossur社のプロプリオフットを使った義足にも製作しました。そのノウハウを活かして自分のを造ってみました。
フォームカバー プロトタイプ

ソケットの色も赤にして、外装となるフォームカバーは白にしました。本当はアイ〇ンマン風にする為にカーラッピングの技術を応用してカラーを入れようと専門の業者さんに見積もり依頼をしたところ、以外にもお値段が高く断念したため、最終的に機械チックな感じを出すために穴を開けてみました。

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実際の中身は右にある2つの写真です。使用足部はオハイオ社のパスファインダーです。メーカー推奨の軟性のフォームカバーがあり試したことがありますが、足首の所がカーボンブレードとシリンダーの兼ね合いで細くすることができないので、見た目と劣化するとボロボロになることから、我社のパスファインダーユーザーさんは殆どフォームカバーなしでご提供しているのが実情です。
僕なりにはパスファインダーは見た目的にもカッコいいと思っているので、カバー無しでも良いかなとは思っています。でも、カバー無しで気になるのは、ズボンの上からのシルエットですかね...。

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IMG_1816こちらが、プロトタイプをつけた状態です。僕自身は満足してはいるのですが、製作となるとちょっと大変ではあります(泣)ここにいたるまでに2個ほど作り直しをしています。
初号機ではなかなか合わずハマりこまなかったし、二号機ではハマりはしたもののキツ過ぎてパスファインダー特有の動きを阻害したり、摩擦音がしたりと色々とあり最終的には3個目でようやく完成しました。
それでもできないことはないので、必要とするユーザーさんがいれば、時間さえいただければ作ることは可能です。

 

 

 

 

ちなみに海外ではUNYQという会社が義足のお洒落なフォームカバーを専門的に取り扱っています。今回の自分のフォームカバーもそれを参考にしたうえで作りました。来年には国内での取り扱いも可能になるとの噂も聞いておりますが、気になる方は下記にURLを載せておきますのでご参考程度に...。

これを気に、日本でも見せる義足が当たり前になればなと思います。
ちなみに、夏ごろには完成していたので、短パン姿で街中やデパートをすでに歩いています。さすがに今は冬なので無理ですが、目にされた方はいるかも...。また、短パンをはく時期が来ましたら何処かで見にする事があるかもしれませんが、ぜひお声かけいただけたらなと(笑)

UNYQフォームカバー

←UNYQ社フォームカバー 下腿義足用
その他をご覧になりたい方はこちらからhttp://unyq.com/

義足のカバーはお手製です。

義肢製造担当の平安です。

今回は義足のカバーについてなんです。他にもカバーや外装の内容でアップしてますのでそちらもご覧になってみてください。

よく、ユーザーさんに言葉で説明しても上手く伝わらなくてピンと来てないみたいなので写真を基に説明したいと思います。

まずはこんな感じで...
IMG_0201ある程度、形が出来上がっている物が各メーカーであります。これを各製作所さんの担当がせっせと削ってそれぞれのユーザーさんの足に合わせて作っています。今回は男性です。

 

 

 

 

下の写真を見てもらえばわかると思うんですけど、ソケットが入る大きさに穴を掘り込みます。

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掘り込んだら義足とドッキング!
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見るからに太い足ですよね?ここから本格的な作業になります。
そう!削って足の周径に合わせて形を整えるんです!これが難しいのなんの!

 

 

IMG_0208余談として
砂田義肢の作業着です→
背中に「義肢屋」と書いてるのが特徴です。色はネイビーにグレイにワインレッドが支給されています。

 

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話を戻して...

カバーを

削って

削って

削って

最終的にこうなります。

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IMG_0216画像が小さくなっちゃいましたが、写真をクリックするともう少し大きい画像が見れます。こんな感じで義足のカバーは作られていて、各製作所さんの職人さんが丹精こめて作りあげています。
やはり失ってしまった足の替わりになりますので同じような形にしなければなりません。なので作り手は、頭の中に足のラインをイメージしながら作っているんです。

上司に常々言われているのは、「エスカレーターに乗った時に目の前に女性が立っていたら、その人の足のラインを見なさい」と...
間違っても変な目で見ているわけでもなく、変態でもないですよ(-_-;)
義足のカバーを作るうえで女性の足のラインが重要なんです。なぜかというと、女性ユーザーさんが一番気にしていることが義足と知られたくないという事なんです。男性は筋肉質な感じで女性は靱(しなやか)な感じで作ります。勿論、本人の足に合わせて作りますよ。「義足も適合が良くても外観が悪ければ台無しだよね」って上司の師匠が言っていたみたいです。
日本はまだまだ、義足という事を隠してしまう世の中ですが、いつか、見せる義足で世の中を魅了できたらなって思います。東京の方ではすでに見せる義足のイベントがあったみたいですし...なので今、自分の義足をそんな感じで改良中です。すでに見せるつもりで街中を短パンで歩いているので、もしかしたらどこかで見ているかもしれませんよ(笑)これは次回にでもアップしますね。

最後に専用のストッキングを履かせて完成です。
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ようは自分次第!

義肢製造担当の平安です。

今回は担当したユーザーさんの一例を紹介します。
まずは、写真を見てくれればわかると思いますが………

S・Iさん

そうなんです、両下肢切断をされたS・Iさん(男性)で年齢は71歳です。左足は7年前に膝下から切断をして、義足を作りました。右足は今年初めごろに膝上から切断をして8月頃から病院にて訓練用大腿義足を作りました。

それで、どうしても紹介したかった理由は、『人はモチベーションでココまで出来るんだ!』って事を改めて教えられました。
S・Iさんが右足を切断したと病院スタッフから聞いたときは、年齢や体力的なことや両足切断となると「車椅子やベットの移乗くらいができればいいくらいかなぁ」ってくらいしか考えていなかったんですけど、S・Iさんは当初から落ち込んでいるどころか、モチベーションが高く、『家に帰っても、なるべく誰の手も借りないようにする』って公言していました。

義足製作をスタートさせた時はパーツの選定で色々とあって前に進まないことがあり、少し落ち込み出したんですが、吸着式の義足に変更して自分で義足を装着できるようになってからは、また、モチベーションがあがり、リハビリを頑張っていました。
僕も1週間サイクルで病院へ行き、その都度、適合チェックやアライメントチェックとしていましたが、それ以前にS・Iさんが上達して行っているのがわかるくらいに回復していました。

初めは、自分で義足を装着するところから始まって、1週後には平行棒で自分で立てるようになっていて、そのまた1週後には平行棒内を歩いていて、そのまた1週後にはトイレ動作をやっていて、そのまた1週後には4点歩行器で5m〜10mも歩けていて………本当に、上達の凄さに僕自身が楽しくなっていました(笑)

S・Iさん立位

S・Iさん歩行

こうやって見ると義足ってわからないですよね😁

今まで、いろんなユーザーさんを見てきましたが、その中でNo.1って言っていいくらいの日常生活へ向けての回復が早かったし、上達しました。今月中には自宅を住宅改修して退院する予定だそうです。奥さんも『私たち家族が気持ち的に助かっているのは、本人が一番落ち込んでいない事。家族が一番心配しているのに、本人がこんなに明るかったら自然とコッチも楽になるさ〜ね〜(笑)』って言ってました。

どうしても、『足を切断する』はたまた『手足が麻痺になってしまった』ということはショックが大きいと思いますが、そんな方々の生活をサポートする為に我々義肢屋がいます。義足だけではなく、装具もありますし車椅子だってあります。ただご理解いただきたいのは、我々が提供できるのは切断によって失ってしまった、麻痺によって機能を失ってしまった手足の機能をサポートする物であって、それを使ってどうするかは、やはり使い手である一人一人のユーザーさんになります。
義足もそうで、高機能な物であっても義足が立たせてくれるわけでもないですし、歩かせてくれるわけでもないです。なので、訓練用義足を作り、始めて装着するときに僕はユーザーさんにいつも『義足が傾く方向に歩かされるのではなく、自分で義足をコントロールしてください』とお伝えしています。それに加えて「義足になったから、もうこれはできないや」も、やりもしない前から言わないこと!冒頭でも紹介したように、年齢とか両足切断したからとかは関係ないんです。用はやるかやらないか。今年の砂田義肢の目標は『行動』です。皆さんも、口で「できない」を言う前に行動してみませんか?

 

運動会前に両大腿義足のフォームカバー

義肢製造担当の平安です。

今回は両大腿義足のフォームカバーです。運動会参加に向けて前々日の金曜日に預かって、土曜日納品、日曜日運動会本番!

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前回のブログにも掲載していたのになるんですけど、これがいちおうフォームカバー装着前です。

 

 

 

 

そんでこれがフォームカバーを付けた状態
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両足なので参考となる足が無いのであくまでも本人の体型と年齢からの推測で形を作りました。両足ほど大変な作業はないですね(汗)だって、左右対称にしなければならないですし、もうあくまでイメージでどこまでできるか……。これで約4時間くらいかかりましたかね?たぶん。

K君、装着!!
K君とお母さんに喜んで頂きました。なんせ今まで外装を付けた事が無かったので、今回が初お披露目もたいなかんじですかね。でも、本当に喜んでもらって良かった〜!

IMG_0160まだまだ技量不足の部分もありますが、それもこれも僕にとってはTさんのおかげですね。9年くらい前に1週間と短い期間ではありましたが、松本義肢製作所でフォームカバーのなんたるかを教えて頂きました。本当にぼくなんて未だに足下にも及ばないくらいすごい技術を持った方です。また機会があれば教えて頂きたいです。

 
そんで本日、運動会本番!天気も運動会日和でした。

周りも拍手喝采でゴールした時には本当、泣いちゃいそうでしたね(泣)でもここまで出来るのは、やっぱり本人の能力ですよ。何事にもトライする前向きな気持ちがあるからこそです。色々なユーザーさんを対応しましたが、どんな方でもプラス思考の方がすごい結果を見せてくれました。ハンディを持つ事はそれなりに苦労する事はあると思いますが、行動するまえから「出来ない」を言ってしまうと自分の限界をつくってしまって、それまで終わっちゃいますから……。だから、まずはやってみる!出来るか出来ないかはその時しかわからない。それが僕のモットーです。僕自身も右足が下腿義足ですから。

K君のお父さんから帰り際に聞いた話で、朝、学校に送ったらクラスメイトからフォームカバーをみて「すごーい!」と言われて囲まれていたみたいです。今までカバー無しで学校生活を送っていたので、初めてカバー付きの義足を見る子ども達の反応は素直なものですね(笑)次にK君がチャレンジする事は左の固定膝を遊動に変更して両足遊動膝にする事です。彼ならキット出来る!