昔ながらの義足

 

義肢製造担当の平安です。

つい最近納品した義足なんですが、僕が作ることができない殻構造大腿義足で、足を納めるソケットをアルミ板を叩いて作っているんです。この技術は多分、日本でも数社しかやっていなのではないかなと思います。割と戦後に用いられた義足で、最近ではシリコンやパーツごとに組む骨格構造タイプが主流ですが、昔ながらの義足に馴染んでいる人は、最新の義足よりか殻構造義足を使われるみたいです。

今回は、採型と健足(切断肢でない方)のトレース(足の形のラインや周計)を取って、日頃からお世話になっている愛知県にある株式会社松本義肢製作所へ製造を依頼しました。これがまた本当に素晴らしい出来で、この技術を習いに行きたいくらいなんですよね。前に一度1週間程勉強させて貰ったんですけど、今回の義足を見て改めて行きたいなと思いました。

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殻構造は基本的に木と金属を組み合わせて作られています。膝から足首にかけては木で作られていて、膝から上はアルミ板を叩いて形状を作っています。上の写真は、最終的に内部の構造にスポンジを貼り、足の形状に整えてから革を貼り付けています。見ての通り、職人が作ったのがわかります。足のラインも綺麗ですし、革の貼り合わせも段差がなく本当に素晴らしとしか言いようが無いくらいでした。写真はクリックすると大きな画像で見れるはずです。

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ソケット内の写真です。こちらも同様に革の合わせ目に段差も無いですし、ソケット形状も義肢学に忠実と言いますか、これをアルミ板1枚から作り上げてると思うと脱帽です。アルミ板で作らないタイプの殻構造大腿義足は何度か作ったことはありますが、経験数からすると、とてもじゃないけどこちらの義足の足元にも及びません。物作りって本当に奥が深くて、極めている人が居ますし、僕なんてまだまだだなと思っています。

砂田義肢で製作する大腿義足は骨格構造タイプが多くを占めています。近年ですと、シリコンライナーを用いたタイプが多いです。今年は割と製作する機会が多いですが、同じ体型や形はは無いので日々、ユーザー様の義足を作っては適合を確認して最適な物を目指しています。すんなりとうまく行く人もいれば、なかなかうまくいかなくて時間がかかってしまう人もいます。先日、わざわざ奄美大島から来ていただいたユーザー様もいましたが、滞在期間中に適合まで行けませんでした。これは僕の力不足でもありますので、まだまだ勉強不足なんだなと痛感しております。

僕もそうなんですけど、義足で歩く時に違和感があるのって正直嫌なんですよね。痛かったりすると歩きたくも無いんですよ。ユーザー様が違和感なく使ってもらえる義足を作らないといけないですし、でもユーザー様の我儘ばかり聞いた義足も作ってはいけないんですけど、基本に忠実で、且つ、使用者が不快に思わない物が1番良いんじゃないかなと思っています。

ちなみに余談ですが、今回納めた義足のユーザー様が使用していた前の義足も株式会社松本義肢製作所へ外注で作ってもらっていたのですが、なんと使用歴10年だそうです‼︎ 年々、足が細くなるにつれてフィット感に問題あったそうですが、そこまで歩くスピードが速いわけでも無いですし、動く量も多いわけでもなかったので気になる程問題が無かったそうで、修理は義足を懸垂するためのベルトを1回だけ修理した程度です。やはり良いものは長持ちするんですね。そおいうものが作れるように頑張ります。

 

 

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